硝子の窓

それは小さなひかり
それは空気
それは風
それは木、それは大地
それはあたたかい日の光の中の
その光の中にある、ただの無償の愛です

なにもない
わたくしにはなにもないのです
わたくしはわたくしであり
またわたくしではなく
わたくしという幻想は
最初からどこにもありはしないのです

過去は無く、未来は無く
今があるようでやはり無く
あぁわたくしという色硝子の無い世界は
なんと美しいことでしょう
わたくしのために用意されたこの色硝子は
わたくしという幻想を映し出し
わたくしはそれをわたくしだと思い込み
生きていると錯覚しています

雨上がりの濡れた空気の美しさ
光り輝く青空と雲
暗黒に散りばめられた星空
朝霜の中の朝日
とうとうと流れる水の音
そこにわたくしがいなければ
それらはあるがままに美しいのです

色硝子に色は必要ないのです
そこにわたくしは必要ないのです
この硝子が割れることを、どこかで望んでいるのです
本当の自由とは、わたくしという存在の消失なのだろうと
今は思うのです

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