日本神話解説③ 国生み~イザナギとイザナミの別れ

日本神話解説③

7.国生み、太陽系の生成
オノゴロ島に降りたイザナギとイザナミはそこに天の御柱を建て国生みをはじめます。
このときイザナミが右まわり、イザナギが左まわりで柱をまわり
出会ったところでイザナミ(根)から「あなたくましきおとこよ」と声をかけ
それに応じて「あなうつくしきおとめよ」と声をかけ交わります。
このとき生まれた神が「水蛭子(ヒルコ)」という神です。
この神は骨が無く立つこともできず、また成長もしませんでした。
そのためこの神は子として数えられず葦船に乗せて流され捨てられます。
このヒルコは日御子とも言われ、太陽の御子(♂)だったとも言われています。
ここで捨てられた太陽の御子は現在の太陽以外で恒星として
できそこないになったもう一つの太陽が存在した(現在は所在不明)とも考えられますが
本当のところはわかりません。またヒルコ以外に淡島という神も流されます。
どちらも未発達なまま終わった天体を表しているのかもしれません。

※別の国の神話では「兄弟の長兄が暴れ弟たちを貪り食ったので追放され遠い場所に縛り付けられた」という物語があり、それは太陽(長兄)が太陽系を生成する質料を多く消費していることと、その中心に固定されたことを表現したと言われています。ここで流された、追いやられたヒルコは現在の太陽の最初の姿(安定しない太陽)だったのかもしれません。


不具の子が生まれたことを嘆いた二人は高御産巣日神(導きの光)に相談をします。
そこで「女の方が先に声をかけたことがいけない。逆にまわり男から声をかけなさい」と言われます。
この作法どおりに行うとイザナミは正しく子供を生むことができました。
ここで書かれていることは「導く側は火(光)側でないといけない」ということです。
根は材料であり、火は智慧、導き方向性を与えるものです。
このとき相談し答えを与えた神も火・光側の高御産巣日神であり
子を生む際にイザナギ(天・光・火側)から声をかける
つまり根を火が貫くという上位次元の反映させることで正しい進化が促されるということです。

ちなみに高御産巣日神に相談をする、というのは
イザナギ自身が光側、つまり高御産巣日神の八重目の影であり
イザナギが自身の内なる神、より高次元の自分の心の声に従ったということです。
その証拠にこの時点で別天津神は実は全員姿を消しています。
つまり感知できない存在になってしまっているということです。

そしてその後、イザナミは八つの島を産み落とします。
これは日本の国土を産み落としたと解釈されますが
八つの惑星が生成されたことを表現していることでもあるかもしれません。
水・金・地・月・火・木・土・天、と八つあり(神話では海王星と冥王星は太陽系に含まれない、理由不明)
これが国生みの八つの島ではないかとも考えられます。
ただこの辺も私にはよくわからず、多分大きく間違っているだろうと思います。


8.神々の誕生とイザナミの死、地球誕生
その後イザナミは数々の神を産み落としていきます。
主に元素、惑星の自然となる神々です。
そして最後に火之迦具土神(ヒノカグツチノカミ)、火の神が生まれます。
火の神を生んだことで女陰が焼け、それが元でイザナミは死んでしまいます。
(死ぬまでのわずかな期間にも神はまたいろいろ生まれています)
これは日本列島の形成、マグマの噴火により大地が形成されたことだと言われていますが
これももしかしたら原初地球(火球状)のことを指しているのかもしれません。
地球、惑星もまた人間同様に火と根、光と質料によってできています。
つまり地球も宇宙の一生命の姿です。人間からするとそのスケールの大きさに理解が追いつきませんが
人間体内のミトコンドリアという一生命に人間という一生命を理解しろというのが無理なのと同様だと考えてください。
火と根、精神と質料、エネルギーと元素、つまり熱と鉱物によって地球や列島は形成されたということです、

その後イザナミの死を嘆き悲しんだイザナギは
その原因となったヒノカグツチの首を撥ねて殺してしまいます。
これも火球のままで地球にはならず、マグマのままでは列島にはならず
それが消える(冷える)ことではじめて大地ができることの表現だと思われます。
そのためこの死んだヒノカグツチからも大勢の自然神が生まれます。

イザナミの役目はここで一つの終わりを迎えます。


9.イザナギとイザナミの別れ、進化の折り返し地点
死んだイザナミは死者の国である黄泉の国に行ってしまいます。
黄泉の国は地下王国ではるか地底にあります。
しかし夫イザナギは愛する妻を失った悲しみに耐え切れず
妻を連れ戻そうと黄泉の国へ飛んでいってしまいます。
妻イザナミを連れ帰ろうとするイザナギに対しイザナミは
「私は死者の国の食物を食べてしまいました。もう帰れません、お帰りください」と丁重に断ります。
ですがイザナギはそれでも妻と一緒にいたい、どうしても連れて帰りたいとワガママを言います。
黄泉の国の王(何者かは不明)に帰ってもいいか聞いて来るのでそれまで待っていてください
ただし決して中へ入ってきて私を見てはいけませんよ。とイザナミに言われイザナギは待ちます。
しかし一向に出てこないことに業を煮やしイザナギは中へ入ってしまいます。
そこで見たものは、腐って蛆の湧いた体の醜いイザナミで
その体には8匹の雷龍をまとわせた恐ろしい姿でした。
イザナミの姿を見て驚いたイザナギは黄泉の国の坂を走って逃げてしまいます。
夫にこの姿を見られたくなかったイザナミは怒り、黄泉醜女を従えて追いかけます。
現世と黄泉の境までなんとか逃げ切ったイザナギはそこを大岩で塞ぎます。
このとき現世と黄泉、生者と死者は完全に分かれたものになりました。
このときイザナミは
「愛しい夫よ、このようなひどい仕打ちは許せない。これから毎日千人の人間を殺しましょう」と言い
イザナギはそれに対し
「愛しい妻よ、ならば私は毎日千五百の産屋を立てて人間に子を産ませよう」と言います。
ここでついに夫婦の完全な決別が為されました。
その後イザナミは「根之堅州國(黄泉)の女王」となります、「根の女王」です。

イザナギは妻に別れを告げ、黄泉の穢れを祓うために川で禊をします。
そのときまたたくさんの神々が生まれます。
ここで生まれる神々は天の神々、つまり空に輝く星たちです。
天の属性であるイザナギより様々な天体の神格化が発生します。
その最後に両目と鼻を洗ったときに生まれる神が
「天照大御神(アマテラスオオミカミ)」「月読命(ツクヨミノミコト)」「建速須佐之男命(タケハヤスサノオノミコト)」の
三柱の神、イザナギに最も尊い神と言わせた三貴子の誕生です。
イザナギはこの三柱が生まれたことに安心し、その実権のすべてをこの三柱にまかせます。
天の高天原(神の国、最大権力)を長女のアマテラスに
夜の国をツクヨミに、海原をスサノオにまかせました。(地はイザナミが握っています)
イザナギはその後隠居したとなっていますが、もうその出番はほぼありません。


火と根、光と質料の分化による生命の進化。
ここまでの進化はより分化すること、より実在より離れて個となることでした。
本来ひとつであったものが分化し、また分化し、より複雑で他と違うものになること。
無形のものから有形のものに、無際限から離れていきより際限のあるものに。
制限のあるものに、不自由なものに、がんじがらめのものに、孤独なものになっていく。
そういう進化の過程を表現しています。
光と質料の分化による進化はイザナミの死で終着点を迎えます。
この時点でより個となる進化は限界を迎えたということです。
有限の無際限は、有限です。つまり必ずいつか限界が来るということです。

ここまで質料(根)は精神(火)の指示に従いより個となる進化を素直に進みます。
質料(物質)はより有形になることを進化の目的とし進み、それを維持しようとします。
ここで最後の分化、精神と質料が分化し、精神は精神、質料は質料となります。
本来お互いがいなければ成立しない者同士が別れます。
それは究極の孤独、究極の個です。
このとき神話で壮大な夫婦喧嘩をする二柱ですが
それでも最後の別れすら「愛する夫よ・・・」「愛する妻よ・・・」と言い合うあたりは
ただ別れたのではないとちゃんと表現しているということだと思われます。
この世界のすべての惹かれ合う生命は、すべてこの二つの因子が引き合う結果です。
生者と死者の国が明確に分かれたことは
正確には「天と地が分かれた、火と根が分かれた」というのが正しいと思われます。
この分かれた火と根の間に、ふたたび進化する生命・人間は生まれてきます。

地球としてこの段階がどの段階を示すかはわかりません。
地上に有機生命が誕生するまでの鉱物と液体と気体のみの状態の地球を
この究極の個、精神と質料が分かれていた時期とするのかもしれません。
ここより生命は下降ではなく上昇の進化をはじめます。
下降進化は私たちから見ると逆進化となり、上昇進化は今現在の生命の進化を示します。
より個を目指し究極の孤独に至った生命は
そこから反転し究極の一、無際限という一となるべく上昇進化をはじめます。

上昇進化の方向性を促す火と、下降進化に囚われる根との戦いがはじまります。


※追記
イザナミの八つの龍はなにかしらを表現したものだと思いますが、私には思いつきません。
ただ八つ、というのがとても引っかかる数字だと思います。
また黄泉醜女は質料の執着、維持したいという質料本能の表現だと思われます。
それは次に書きます。

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